オフィスBe-aのスタッフのみなさんにたくさんエスコートいただいて、
大好きな画家「サルバドール・ダリ」を巡るスペインの旅へ行ってきました。
ダリ出身地のスペインには『ダリトライアングル』と呼ばれる3つのゆかりの地があります。
その3か所を3日間に分けて旅しました。
1日目は、ダリ作品では有名な卵のモチーフが特徴的な「ダリ美術館」です。
最寄りのフィゲラス駅から徒歩10分ほどですが、折々に看板が立てられているので、安心です。
まず、美術館では、一部の作品を除いて「撮影OK」だったことには驚きました。
そして美術館の中には、有名な作品があちこちに飾られる、というよりはどんと置かれていて、絵画鑑賞というよりは、体験型施設のよう。
また、足元には本物と見まがうようなアリの絵があちこちに描かれていたり、遊び心が感じられます。
別館に「ダリジュエル」という照明も暗くひっそりとした小さな展示場があり、ダリがデザインしたきらびやかな宝石やガラの衣装を見学できます。
美術館だけでなく、町のあちこちにダリのシンボルのひげマークやオブジェが並んでいて、
町全体がダリを象徴しているようでした。
崖山を登ったり下ったり、バスに揺られること約1時間半、ダリの故郷の港町「カダケス」に着きました。ここに生家を美術館にした施設「卵の家」があります。
バス停から、卵の家までは徒歩ルートのみなのですが、看板や目印はほとんどなく、同じような建物が並ぶ住宅街のくねくねと細い坂道を登っていかなければならないので、しっかりと地図を頭に入れておくことが大切です。(私は道に迷ってしまったのですが、たまたま出会ったアメリカのバックパッカーのおじさまに道案内してもらいました!)
しかも、卵の家の見学は完全予約制。時間厳守です。
ツアー形式で、10名ほどのグループごとにスタッフがつき、ひと部屋ずつ丁寧に説明をしながら案内してくださいます。
しかも、私が参加した回では、参加者の言語に合わせて、なんと英語・スペイン語・フランス語で三度説明されていました。
玄関、リビング、ガラの部屋、バスルーム、お化粧室など、ほんとうに「おうち」なのですが、どの部屋にもダリを感じさせるアイテムが飾られていました。
ツアーの所要時間は15分ほどで、そのあとはお庭を自由に散策できます。
フェラーリのあのオブジェを見たときはホンモノだ!と感動。
カダケスは、空の青と建物の白のコントラストが美しい海辺の街で、ダリ作品の風景によく登場する場所です。まさにここだ!というスポットがたくさんあり、絵の中で見ていた景色が目の前に広がっていて、ものすごく感慨深いものでした。
ダリ巡り最終日、最も苦戦したのがここ、ダリが愛妻ガラのために建てプレゼントしたお城「プボル城」です。
プボルは、車も人通りも少ないいわゆる田舎町です。そんな田舎ならではでしょうか、唯一の交通手段であるバスがなかなか来ず、予定時刻に大幅に遅れて到着しました。
2日目の「卵の家」で、時間厳守ということをまじまじと見せつけられた手前、焦りましたが、遠く離れているものの視線の先にお城が見えたので、ぐんぐん歩いていくと、なぜか一軒家の敷地へ迷い込んでしまいました…
幸いご主人がとても親切な方で道案内をしてくださいましたが、どうやらお城まではぐるっと迂回しないといけないようで、しかも30~40分はかかるだろう、とのことでした。
が、時間がない!ので、原っぱや畑、あぜ道をひた走った結果、なんとか予定時刻までに辿り着くことができましたが、ここは卵の家のようなツアー形式ではなく、チケットに記載の時刻もあまり気にされずに入館できてしまいました。間に合ってよかった、とホッとした反面、気づけば手足にはひっかき傷や、くっつき虫が…
そして古城は、これまで見てきた施設とは打って変わってとてもひっそりと薄暗く、ガラの死去後、ひとりでお城を守っていたダリの気持ちを映し出しているようなどこか寂しい印象でした。
城内は、自由に見学ができました。
また、ダリモチーフとして有名な足長象も見ることが出来ました。
バルコニーからは、プボルの町が一望でき、町の路面はすべて石畳、洋館のような佇まいの住宅などの街並みが広がります。
時折響く鐘の音など、ほんとうにステキな町でした。
…と、正直、見学よりも到着までのハプニングばかりが浮かんできます。
突然自宅の庭に入ってきた邦人に快く対応してくださったご一家に感謝しつつ、
旅の醍醐味だなと思い出深いものになりました。
振り返ると、個人旅行で回るにはかなりムリがある旅程でしたが、オフィスBe-a様には独自のプランを組んでいただきました。
また、旅行でもっとも重要といえる宿泊先は、いくつものプチホテルの候補を出してくださいました。
今回の旅行では、3か所のスポットを巡るため、各地に泊まるべきかと悩んでいたところ、どこも小さな町なので、ホテルの選択肢の数と治安の面から、どこへ行くにもハブになる町を提案くださり、おかげで安心して、旅程を全うすることが出来ました。
そのほか、バスや列車の時刻案内から、「ここは絶対訪れるべし!」「こうしたほうがイザという時に便利!」というアドバイスまで、何度もお世話になりました。
ほかの旅行記でもありましたが、「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」のメールにはほっこりと温かさを感じ、フツーでは絶対にありえない、そんな旅行になりました。
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