パリを出発し広大な平原を南下すること2時間半、濃い緑の森の中に楕円形の湖、そのきらきらとした湖面にその姿が映るヴェルリー城に到着。
城に入るとすぐにホテルで数年働いていらっしゃる渡辺さんが出迎えてくれ、食堂、図書室などを案内していただいた後、今夜一泊するスィートルームに案内されました。歴代のフランス国王も泊まったというその部屋は、広々とした空間に天蓋付きベッド、絵画、家具などどれも豪華でした。
窓から森や湖などを臨み、城主気分にしばらく酔いしれた後は、城内を二人で探検し、渡辺さんにさらに奥深い古城ツアーをしていただきました。(歴代の城主のエピソードやぽんとおかれている古い本が実は何百年前も前のものだったり、博物館所蔵物のお宝があったりとどれも興味深いものでした)。
城の周りでは色々なアクティビティが楽しめ、ボートを漕ぎ出し湖上の上に揺られたり、森の中でのサイクリング、さらにはテニスなどもできたり、あっという間に夕食になってしまいました。(夏は20時位まで日が落ちず、それまで外で遊べます)。
白ワイン、名物のヤギのチーズと生ハムの前菜、サーモンのチーズソース、ケーキはどれも絶品でした。
夜、真っ暗な中、外に出て空を見上げると満点の星。
白く流れる天の川を見ていると流れ星がさっと一筋の光を出し、タイミングは遅れつつ明日の快晴と素晴らしい式になるように祈って初日は就寝。
朝、少し早起きすると、湖の上にもやが立ちこめ、幻想的な風景。オレンジと水色の空がとてもきれいなので、朝のサイクリングもお勧め。
7時30分にお部屋で少し早い朝食。
ハム、ベーコン、クロワッサン、フルーツの盛り合わせを平らげ、8時40分、美容師さんが到着し、ヘアーセット開始。
その間は渡辺さんのフランスでの生活の話や、美容師さんと式の後向かうイタリアの話で盛り上がりました。(どちらも気さくでとてもよい方です)。
美容師さんが帰った後は、ドレスを着て準備完了、だんだんと緊張し、部屋の中をうろうろとしていると、渡辺さんから式の準備も整ったとの連絡。
部屋を出るとすでにカメラマンが待ち構え、城内の階段や初代城主の大きな絵画の前などで何枚も撮ってもらいました。
その時はちょうど午前の古城ツアーの最中で、チャペル見学を終えた人たちに渡辺さんが声をかけてくださり、式に参加してもらえることに。
また、渡辺さんには前日、宿泊客も誘っていただき、アメリカ、フランス、ドイツの方々総勢12名の参列者になりました。
今回家族や友人を伴わなず、城主のヴォグエ伯爵と渡辺さん合わせて4人だけの予定が、思いもよらず色々な国の方に見届け人になってもらい、またたくさんの祝福の言葉をもらえたのがうれしく、印象的でした。
式の後は、外で写真撮影。
背景の真っ青な空と綿菓子のような空、その下の古城と湖は童話の風景をそのまま切り取ったと言ってもおおげさではないくらいすばらしいものでした。
カメラマンはポーズも色々と工夫、提案してくれ、撮影に慣れていない二人にとってとても助かりました。(二人がくっつくほど喜んでくれます)。
その後城内に戻りシャンパンセレモニー。
ヴォグエ伯爵から城に関する本と城の絵皿の贈り物をいただき、こちらからはキジの浮世絵を渡し、額に飾ると言ってとても喜んでもらえました。(城に来てから知ったのですが、このあたりは猟が盛んでキジも多く獲れるとのこと)。
伯爵はアメリカ大陸を放浪?していた過去があり英語も堪能で、カルガリーで農業をしていた意外な過去や、アメリカの息子さんのことなど気さくに話をして下さいました。
セレモニーの後は食堂を独占し、ビュッフェスタイルのランチで式の余韻に浸り一連の予定が終了。
パリへの出発まですこし時間があったので空いた時間でまたボートやサイクリングをぎりぎりまで楽しみました。
ヴェルリー城は1日ほど滞在したのみでしたが、経験したこと全てが印象深く、一生の思い出に残るものでした。
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